ゼフォン

昨日速報的に書いたが、ちょっと深めに感想
まぁ今更見る人もないと思うが一応伏せる
まずは端的な感想としては『綺麗なアニメ』これに尽きる
テーマが音楽である事が由来するのだろうけれど、端々に映像と音響の美しさが目立った
昨日も書いた通りに舞台設定とかシナリオの感じがエヴァに近い
放送当時のキャッチフレーズ「美と神秘に彩られた究極のSFロボットアニメ」
かなりの大風呂敷、確かにそういう雰囲気は感じられるのだが
それは飽くまでも私がDVD-BOXでまとめて見たから感じる事ができたわけで
週1の放送で何処までその雰囲気がかじられたのかは聊か不明瞭である
ナデシコの時にも在ったSFと言うものの考え方
サイエンスの現実性とフィクションの不現実性
舞台設定が2027年という設定、今から約20年後、放送当時で25年後
ラーゼフォン自体はナデシコで云うところの火星の遺跡と同じ
ヱヴァで言ったら第一使徒アダム、オーバーテクノロジーの部分
劇中冒頭でも補足したラーゼフォンを『Oパーツ』と称している
そこをフィクションとしてそれに基づくサイエンステクノロジー
そういう意味ではエヴァでいうところのネルフラーゼフォンでのTERRA
両方とも特務機関であることを以っての幾らか通常の軍務からは超越した感のあるサイエンステクノロジー
特務と言う言葉を借りて現実感へ持ってきているような感じがあった


と、まぁSFロボットアニメ的な部分を書いてみたけれど
ぶっちゃけそこどうでも言いやって思えちゃうんだな最終的に
amazonのレビューにもあるんだけど、これ完全に恋愛モノなのよね
かなり特殊な形態の恋愛モノである
綾人と遙、普通に付き合っていた二人がある日突然隔絶され
6:1の時間隔壁を挟んで時を過ごす事になり
遙が29歳のとき、綾人が17歳で再会する、遙に記憶はあるが綾人に昔の記憶はない
このシチュエーションの悲しさはとりあえず一通り最後まで見ないと実感できないのだが
途中から徐々に解っていく様が逆に遙の切なさを享受できて悲しくなる
最終楽章*1冒頭の遙の歌は物凄く悲しいがそれでいて力強い
最後の最後で『あぁそういう事か!』と終わる、スッキリしない様でいて結構スッキリしているラストシーンである

*1:このアニメでは第何話ではなく第何楽章と表現する