投手の質

今回のWBCではパリーグから8人、セリーグから4人、MLBから1人の計13人の投手が選出され
その内所属チームでは先発を主に任されていた投手が10人、中継ぎ抑えが3人と言う構成だった
当初先発の多いこの構成に不安を覚えたが、先発要員を3人に絞り
他の選手には中継ぎを任せると言う事を早期に確定させ意識付けする事で
流石の一流選手、その適応力の高さを各員見せてくれた
個人的な考えでは先発ではパリーグに分があるものの
中継ぎ抑えはセリーグの方が優秀だと思っていた
それは選手個人の能力の問題と言うよりも、DH制の有無によるリーグ間の投手起用の差異
先発が多少不調でも長く投げる事が多いパリーグ
投手が打席に立つ事があるので早い回でも打席の巡りで代える事が戦略の内にあるセリーグ
自ずと育つ選手の質は変わって来るものだ
しかし、今回のWBC、結局先発も中継ぎもパリーグの選手が最終的に占める事になった
山口は左のワンポイントとして充分機能していたが
岩田、藤川両投手は普段の力を出す事適わず、今一の評価で終えることとなり
藤川投手はなんか半分いじけた様な発言すらしている
このセパ両リーグ間の結果的な投手の差って何だろう
思うに、パリーグにおける投手は前述の通り長い回を好不調に関わらず負かされる事が多い
まぁ不調なら早期交代は在り得るが、あくまでも先発に重点を置いた起用法
先発が崩れればその試合自体の敗色が濃厚になる
対しセリーグは、昨年のGが顕著に表しているように、先発はあくまでスターターであり
投手陣の一角、更にはチームの一角として全体に同等の重要度としてバランスされ組織の一員になっている
能力の優劣は当然重要視されるし、勝敗を左右すると言う部分では責任は重い
しかしパリーグのそれに比べると、チーム全体にバランスされる重さの一部に過ぎない
だから軽いと言う事じゃないけれど、世界大会のような短期の然も国を背負うなどと言う強烈な重さの中では
日常過ごしてきた空間との差異があまりにも大きかったように思う
その差異がセリーグに比べてパリーグの方が小さかった事が活躍の差異の一端に現れたんじゃないかな
当然、ボールの質、この時期の調子と言う面で
合わなかったり合ったりって言う部分での差異も大きかったのかも知れないが
杉内、田中、ダルの中継ぎ抑えでの活躍を見ると、幾らかそう言う面も在ったんじゃないかと思ってしまうのです