カーブ

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/npb/headlines/20050519-00000081-kyodo_sp-spo.html
ちょっと工藤と言う投手を知っている人ならば解るあの人の持ち球カーブの凄さ
カーブってのは数ある変化球の中でも最もポピュラーと言って良いだろう
実際私も投げられる、当然工藤と比較するには及ばないのは当たり前
つまりは野球をちょっとやった人なら誰でも投げられる変化球
そんな変化球でありながらも突き詰めれば実に奥が深い球でもある
一口にカーブといっても投げ方を例にあげただけで数種類ある
結果として右投手なら

ホームベースに向かって左に曲がる球

であるのがカーブである
ただその曲がり方投げ方などによってはスライダーと呼ばれたり、カットボールと呼ばれたりもするが
実はそれらもカーブの一種と括っても何ら間違いは無い
以前にも書いた通り野球における変化球は言ったモン勝ちなのである
厳格な定義は曲がる方向くらいでその他の厳密な部分は投げた人の感覚
近代野球において主にカーブと称されるのは

スピードの緩い左に落ちる様に曲がる球

緩い、さて緩いとは何なのか
これこそが野球における曖昧さのポイント
厳密に何キロが緩いって規格は無いから100km/hに満たない球でも速いって人はいる
例えば私の投げるカーブは80km/hくらいしか出ない
大体速球だって頑張っても120出るか自信ない
つまりその人の絶対的な速度によって左右されてしまうのである
そうは言っても同じ規格のボールを投げているわけで
そのボール自体が受ける重力や摩擦の影響は同じ
故にその人にとってのスライダーも傍目にはカーブにしか見えないと言うことは多々ある
本人がカーブと言っているだけで、投げ方は一般的にはスライダーと呼ばれる部類である事も多い


カーブの一種としては最近殆ど投げる人がいなくなったと言われる『ドロップ』
これも所謂カーブなんだけど、これの場合名前の通りまさしく落ちるなのである
有名なところではその昔現G監督堀内氏が投げていたのだが
私自身堀内の全盛期は流石に見ていない
見ていないので本当に装なのかよく解らないのですが
先日購入したゲーム『ベースボールライブ2005』にOB選手として登場する
リアルを追及したゲームですので、OB選手も資料を基に解析し再現されていると思われるのですが
そこに登場する若き日の堀内投手の投げるドロップは洒落にならない
あんなのを実際に投げる人がいて、時々は打つ人が居たって事が信じられない様な変化球だ
近い所では全盛時の今中のカーブよりもっと軌道が大きい感じ
あれの投げ方ってどんなんだろうって本気で考えてみたが
所謂縦に割れるカーブと同じ投げ方であの変化は無理だぞ
カーブの基本である親指による引掻きに更に手首の返し、そこに140km/h後半を投げるくらいの腕の振り
全てを一級に取り揃えてやっと成立しそうな感じ
今の野球にはあれほど大きな変化は実は必要とされていない
それが顕著に表れているのがカッターやツーシームの流行である
打撃有利の現状に在っては大きい変化による視覚的な幻惑よりも
目で追えない微細な変化による打ち損じを狙う事が打者封じの有効手段
カーブもその変化の大きさ故に衰退気味
そんな中で大きなカーブを武器に42歳にして完投勝利を挙げた工藤投手の偉大さを称えたい
できればそれを連続で見せて欲しいのである